従業員同士の揉め事をおさめるには? カリスマ社長がかけた「強い言葉」
希代の経営者が語る、右肩下がりの時代を生き抜く働き方改革 第11回
当事者は「自分が正しい」「相手が間違っている」と思うので、自分に都合のいいことしか話しません。ですから、トラブルを解消するには、双方の意見を平等に聞く必要があります。
AさんとBさんが仕事のやり方をめぐって対立したときは、「費用はどちらが安いか」「時間はどちらがかかるか」など、物事を細分化して検証する必要があります。
2人の意見が大筋では同じで、部分的に食い違っている程度なら、「今週はAさん中心でやる。次の週はBさん中心でやる」と、1週間ごとに変えていくのもいいでしょう。
◆武蔵野の法律は「小山昇」
Aさんは「自分が正しい」と思っている。Bさんも「自分が正しい」と思っている。2人とも「自分が正しい」と思っているときに、意見をひとつにまとめるのは無理があります。そんなとき私は、こう言います。
「Aさん、あなたの意見は正しい。Bさん、あなたの言うことも正しい。2人とも正しいことを言っているけれど、実は、どちらも正しくありません。なぜだと思いますか? この会社の法律は、『小山昇』だからです。だから私に従ってください。私に協力してください」
私がこれほど強く言えるのは、社長以外に責任を取ることができないからです。「責任を取る」とは、「経済的に損をする」ことです。
社長は、自分が決めた方針を実行させると、それによって発生する損害に対して全責任を負う覚悟をしています。
責任を取る覚悟のある社長が示す決定と、そういう覚悟がないパートの意見では、どちらを優先すべきかは、言うまでもありません。
<『儲かりたいならパート社員を武器にしなさい』より構成>
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